ツボ押しとリフレクソロジーの似ているところ
ツボ押しとは?
足裏を刺激する、似ているようで同じではないツボ押しとリフレクソロジー。
まず最初にツボ押しについて見てみましょう。足つぼとも呼ばれるツボ押しは、中国にルーツを持つ健康法と言われています。
人間の体には「経穴」と呼ばれるツボがあり、これを刺激することで、特定の部位を整えたり、何かの症状を緩和出来るという考え方に基づいています。あん摩マッサージや、鍼灸で刺激するのもこのツボという考え方を踏襲しています。
とりわけ足の裏を刺激することは、痛みをイメージしがちですが、この痛みを感じる健康法というのは東南アジア全体で共通しています。痛みに耐える=何かを獲得するという概念が、各国の施術の根底に共通しているのは興味深いことですが、いずれにしても足の裏をツボで捉えて刺激するのが特徴です。
リフレクソロジーとの共通点
リフレクソロジーは、アメリカ発祥と起源こそ違うものの、足の裏を刺激することで一定の健康効果を得ようとする点が共通しています。興味深いことにツボ押しが「点」で捉えるのに対し、リフレクソロジーでは「面」で刺激を加えます。
この面のことを「反射区」と呼び、ここを刺激することで各内臓器官や部位に反射=リフレクトされるというのが基本的なコンセプトです。リフレクソロジーは確かにツボ押しなどの健康法に似ており、日本人的な概念で言えば、どちらも医療福祉に属する施術です。
違いを感じるのはアメリカ発祥という文化の差にあり、リフレクソロジーでは痛みを感じるような施術はあまり見受けられません。むしろ眠ってしまうような心地よいマッサージが中心です。
これが中国式・台湾式・タイ式のリフレクソロジーとなると、非常に強い痛みを伴う施術が含まれるようになり、はっきりと文化の違いを感じ取ることができます。
世界中で共通する健康法
リフレクソロジーの歴史は意外に長いとも言われます。起源をさかのぼれば古代エジプトにまで達すると言われ、この辺りは諸説あるところです。
近代的な形が出来上がったのは現代のアメリカで、アメリカ人医師ウィリアム・フィッツジェラルド氏が考案した痛みを和らげるセラピーを「ゾーン・セラピー」という一冊の本にまとめ、それがリフレクソロジーのベースになっているとされます。
特に欧米で優しいマッサージとして発展してきた背景があるものの、足の裏の特定の部位を刺激することで健康に活かすというこの考え方は、世界中で生まれるべくして生まれた健康法なのかもしれません。